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2021/04/08

通勤手当の不正受給発覚時の処分

社員が転居して通勤距離および通勤時間が短くなり、通勤時間が減額されるべきところ

従来の通勤手当を申請・受給の場合どのような処分をすべきでしょうか?

通勤手当の支給の有無は、会社の就業規則によるものであり、その支給を定めている場合には必ず支給しなければなりません。ただし、必ずしもその全額を支給しなければならないものではなく、支給限度額を設けるかについても就業規則で定めておく必要があります。

就業規則や賃金規定に定めている通勤手当の支給額の決定について、「通勤の経路及び方法は、最も合理的かつ経済的であると会社が認めるものに限る」という表記をすることが多くあります。しかし、この合理的かつ経済的な通勤経路があるのもかかわらず、意図的に遠回りかつ合理性のない経路で高額な通勤手当を申請し、支給を受けている場合があります。

例えば、通勤が不便な自宅から、会社の近くへ転居するなどして、本来なら通勤手当が減額されるべきにもかかわらず、転居届を出さず、そのまま支払いを受けている場合、また申告通りの経路や交通手段によることなく、浮いた分を私的に使っている場合などです。

このように会社のルールとしに反して不正に得た通勤手当の過払い分は不正利得として会社に返還しなければなりません。会社によっては、不正受給額返還を求め、さらに懲戒解雇とすることを就業規則に定めていることもあります。