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2016/11/14

高裁で別業務での再雇用を法に反すると認める

トヨタ自動車で事務職として働いていた男性(63歳)が、60歳定年後の再雇用を希望した際に清掃業務を提示されたのは不当であるとして、会社に対し地位確認と賃金支払いを求めていた訴訟の控訴審で、名古屋高裁は9月28日、会社に約120万円の賠償を命じました。

 男性は従来の事務職を希望しましたが、会社が能力が同職種として再雇用される基準に達していないとして、清掃業務で1年契約のパート勤務を提示しました。

 判決で裁判長は、どのような労働条件を提示するかは企業に一定の裁量があると認めたうえで、定年前とまったく異なる職種の提示は「継続雇用の実質を欠き、通常雇用と新規採用に当たる」と判断。

「適格性を欠くなどの事情がない限り、別の業務の提示は高年齢者雇用安定法に反する」と指摘しました。

 一審の名古屋地裁は会社側の主張を認め、男性の請求を退けていました。